ビジネスパーソンのための『鬼滅の刃』講座 -サーバントリーダーシップ編

皆さま、日々ワクワクして過ごしていますか?

ワクワク目標達成研究室の森です。

「ビジネスパーソンのための『鬼滅の刃』講座」

これまでに続き、
『鬼滅の刃』をダシに考える組織論、リーダーシップ論です。

今回は、鬼に対する人間側の組織「鬼殺隊」のリーダーから学ぶ、
リーダーシップについてふれてみたいとおもいます。

「鬼殺隊」のリーダー「Uさん(仮)」のリーダーシップは、
結論から言えば、サーバントリーダーシップそのものだといえます。

いや、サーバントリーダーシップってさ、ロバート・K・グリーンリーフさんが1970年代に提唱した考え方だよね? 『鬼滅の刃』って、大正時代の話だから、サーバントリーダーシップなんて誰も知らないんじゃないの?
もちろん、そうなんですけど(笑) ただ、Uさんの言動を見てみると、どう見てもサーバントリーダーなんですよ。
そんなこと言ってたら、日本でのリーダーシップ研究の第一人者である、金井壽宏先生とかに怒られるんじゃないの?
いやいや、個人的には金井先生が『鬼滅の刃に学ぶサーバントリーダーシップ(仮)』的な本を出したとしても、驚くにはあたらないとさえ思ってます。
ちょ、ちょっと、それは大きく出すぎじゃない?
ま、さすがに金井先生が自ら、というのはないにしても、誰かがその手の本を出すのは、時間の問題かな、とすら思っています。いや、知らないだけで、もう出てるかも……

サーバントリーダーシップとは?

サーバントリーダーシップとは、
文字通りとらえると、

「まず相手に奉仕し、その後相手を導くリーダーシップ」

ということになります。

もちろん、これは従来型の権威主義的リーダーシップを、
裏返したリーダーシップということになります。

ただ、これだとあんまりイメージがわかないと思いますので、
以下の点からサーバントリーダーシップへの理解を
深めていただければと思います。

  • サーバントリーダーってどんな人?
  • サーバントリーダーシップの特色

サーバントリーダーってどんな人?

『サーバント・リーダーシップ入門』という本では、
サーバントリーダーの10の属性が紹介されています。

サーバントリーダーの10の属性

①傾聴(Listening)
大事な人たちの望むことを意図的に聞き出すことに強くかかわる。
同時に自分の内なる声にも耳を傾け、
自分の存在意義をその両面から考えることができる。

②共感(Empathy)
傾聴するためには、相手の立場に立って、
何をしてほしいかが共感的にわからなくてはならない。
他の人々の気持ちを理解し、共感することができる。

③癒し(Healing)
集団や組織を大変革し統合させる大きな力となるのは、
人を癒すことを学習することだ。
欠けているもの、傷ついているところを見つけ、
全体性(wholeness)を探し求める。

④気づき(Awareness)
一般的に意職を高めることが大事だが、
とくに自分への気づき(seIfawareness)がサーバントリーダーを強化する。
自分と自部門を知ること。このことは、倫理観や価値観ともかかわる。

⑤説得(Persuasion)
職位に付随する権限に依拠することなく、
また、服従を強要することなく、他の人々を脱得できる。

⑥概念化(Conceptuallzation)
大きな夢を見る(dream great dreams)能力を育てたいと願う。
日常の業務上の目額を超えて、自分の志向をストレッチして広げる。
制度に対するビジョナリーな概念をもたらす。

⑦先見力、予見力(Foresight)
概念化の力とかかわるが、いまの状況がもたらす帰結を
あらかじめ見ることができなくても、それを見定めようとする。

それが見えたときに、そうはっきりと気づく。
過去の教訓、現在の現実、将来のための決定のありそうな帰結を理解できる。

⑧執事役(Stewardship)
執事役とは、その人に大切なものを任せて信頼できると思われるような人を指す。
より大きな社会のために制度を、その人になら信託できること。

⑨人々の成長にかかわる(Commitment to the growth of peopIe)
人々には、働き手としての目に見える貢献を超えて、
その存在そのものに内在的価値があると信じる。
自分の制度のなかの一人ひとりの、そしてみんなの成長に深くコミットできる。

⑩コミュニティづくり(Building community)
人間の歴史のなかで、地域のコミュニティから
大規模な制度に活動の母体が移ったのがここのところの人間の歴史だが、
同じ制度のなかで仕事をする(奉仕する)人たちの間に、コミュニティを創り出す。

(『サーバント・リーダーシップ入門』P76~77より)

『鬼滅の刃』原作を読む限り、
Uさんは、上記10の属性を高いレベルで持ち合わせている
リーダーだといえます。

いや、ホントにUさんって、サーバントリーダーの10の属性を兼ね備えてるの?
そこんところは、さすがに原作を読んでもらわないといけません。原作を読んだ人も、サーバントリーダーの10の属性を念頭に置いて、もう一度読んでほしいですね。
まぁ「鬼殺隊」自体がコミュニティだから、10番目は少なくとも満たしているわな、
少なくとも、「傾聴」「共感」「癒し」「気づき」「説得」「先見力」については、原作を読むとすぐ実感できると思います。

サーバントリーダーシップの特色

以下にサーバントリーダーシップの特色についてふれていきます。

サーバントリーダーシップの特色

①ミッションが一番偉い。リーダーは偉くもなんともない
②リーダーは、部下がミッションにまい進できるようサポート
③テーマは「家族」

従来の権威主義的なリーダーシップでは、
リーダーが偉いですよね。

リーダーは、部下に対して
王様のような立場をとることができます。

リーダーは部下の給料やクビに対して、
多大な影響力があります。

そうした影響力を誇示して部下を動かす。
たとえあからさまに影響力を誇示しなくても、
部下はそのことをいやというほど自覚しているものです。

ありていにいえば、
生殺与奪の権をリーダーが握っている。

よく「パワハラ」が問題になりますが、
実際にパワーを上司が握っているから、
それをわかっている上司が、
部下をいいように動かそうと、パワハラを起こす。

それに対して、サーバントリーダーシップでは、
一番大切なのは、組織のミッション。
ミッションは、目に見えないけれど、
組織にとっては、神様のように重要視されます。

サーバントリーダーは、
部下がミッションを常に意識して行動できるよう、
場を整えることを重要視します。

王様ではなく、司祭のようにふるまうのが、
サーバントリーダーの特色です。

『鬼滅の刃』でも、Uさんは、
大切なのはミッションであって、

自分自身は偉くもなんともないのだと
明言しています。

ただ、一方で、

司祭が異端者に対しては容赦ないように、
サーバントリーダーは、
ミッションにそぐわない言動や行動に対しては、
なあなあですますことは、決してありません。

『鬼滅の刃』でも、裏切者が出た際には、
その裏切者を教育した人が「介錯なし切腹」をする羽目になるという、
かなりえげつないことになっています。

連帯責任、ここに極まれりですね。

あと、サーバントリーダーシップというと、
リーダーが部下のパシリのようにふるまって、
部下をおだてて行動させるリーダーシップなんじゃないか。

そんな風に誤解する向きもあるかもしれませんが、
そんなことはありません。

サーバントリーダーシップのベースになる感情は、
家族的な感情なのだといえます。

「(サーバントリーダーシップは)
 最初は尽くしたい(奉仕したい)という自然な感情に始まる。

 その後に、自覚的に選択したうえで、
 導いてもいきたいという気持ちになっていくものなのだ」
(ロバート・グリーンリーフ)

ちょっと前に話題になった『ティール組織』でも、
サーバントリーダーシップは、
一言でいえば「家族」なのだと定義しています。

その点『鬼滅の刃』でも、Uさんは、
メンバー全員を「子供たち」と呼んでいますし、
メンバーもUさんを親の様に慕っていることがわかります。

面白いのが、サーバントリーダーシップは、
Uさん個人の特性というよりも、
おそらく、Uさん一族では先祖代々、

「リーダーたるもの、サーバントリーダーであるべし」

などと教育されてきたのだろうという点。

もちろん、Uさん一族は平安時代から続いているので、
サーバントリーダーシップなんて言葉は知らないでしょうけれど。

「鬼殺隊」は、代々Uさんの一族がずっと、
リーダーを務めているという、
その点では典型的な家族経営組織。

ネタバレすると、Uさん、途中で死んじゃって、
その息子(8歳!)がリーダーになります。

でも、8歳のお子様も、メンバーに対しては
「子供たち」と呼んでいるわけです。

どう考えても、お前のほうが子供だろ。

とツッコミたくなるのですが、
みんなそれを自然と受け入れているようです。

そう考えると、先祖代々、
サーバントリーダーシップについて教育されてきたのだと考えるのが、
自然ななりゆきではないでしょうか。

「遺伝」という可能性も、なきにしもあらずですが、
リーダーシップが遺伝するとは思いにくい。

サーバントリーダーシップもまた、ある種の「技術」
それゆえに教育が可能である。

そう考えた方が、建設的だと思うのですが、
いかがでしょうか?

本編と関連が薄いけど、それにしても、「生殺与奪の権を他人に握らせるな」というのが、『鬼滅の刃』で有名なせりふらしいのだけど、誰しもが他者や社会に生殺与奪の権を握られているし、また、誰かの生殺与奪の権を握っているよな。
そうなんですよね。ビジネスパーソンは直接的には上司に生殺与奪の権を握られているけど、社長だって顧客に生殺与奪の権を握られている。その点自営業でも代わりはないですね。また、民主主義は、有権者が政治家の生殺与奪の権を握っているので、独裁を防げているといえますね。
まぁ、誰かに依存せずに、卑屈にならずに自立型人間になれ、という意味であれば、全面的に同意するけれど。
そうですね。

次回予告

これまで数回にわたって、

ごり押しの権威主義的リーダーシップや
サーバントリーダーシップについてみていきました。

ただ、ぶっちゃけ、

「そんなの、私には関係ない」

と思うビジネスパーソンも、
少なからずいるのではないでしょうか。

私には別に部下はいない
コンプライアンスすれすれの権威ごり押しをする気もないが、
サーバントリーダーシップは、私には敷居が高すぎる

といったところが、ホンネではないでしょうか?

個人的には、多くの人が
サーバントリーダーシップにあこがれてほしい、
少なくとも、関心をもってほしいと思っていますが、
それは高望みでしょうね。

次回は、

  • そもそも、どんな場面でも有効なリーダーシップなんてない
  • 各人がリーダーとなる「シェアードリーダーシップ」

という観点から、やっぱり『鬼滅の刃』をからめつつ、
みていきたいと思います。

今回のまとめ

・サーバントリーダーシップは

「まず相手に奉仕し、その後相手を導くリーダーシップ」

・サーバントリーダーの10の属性

①傾聴(Listening)
②共感(Empathy)
③癒し(Healing)
④気づき(Awareness)
⑤説得(Persuasion)
⑥概念化(Conceptuallzation)
⑦先見力、予見力(Foresight)
⑧執事役(Stewardship)
⑨人々の成長にかかわる(Commitment to the growth of peopIe)
⑩コミュニティづくり(Building community)

・サーバントリーダーシップの特色

①ミッションが一番偉い。リーダーは偉くもなんともない
②リーダーは、部下がミッションにまい進できるようサポート
③テーマは「家族」

・サーバントリーダーシップもまた、ある種の「技術」
 それゆえに教育が可能である

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