ここ最近「優秀な新卒を年収1,000万以上で囲い込み」が、いくつかの大企業で始まっています。
優秀な人材を囲い込み続けられるかどうかは、組織論、制度論の側面が大きいといえます。(個人的には、現在の組織や人事制度に手を加えずに優秀な新卒を雇っても、そのほとんどが3年以内で、ステップアップではなく、組織を見限って辞めると思っています)
加えて、ワクワク目標達成研究室としては、「社員一同がワクワクして働いているか」も重要な要素だと考えています。
「社員一同がワクワクして働いている」を別の言葉に置き換えると、「会社へのエンゲージメントが高い」になります。
優秀な若手を引き付けるエンゲージメントが日本企業にあるのか!?

エンゲージメントといえば、2017年のギャラップ社の従業員エンゲージメント調査にて、日本企業はエンゲージメントの高い「熱意あふれる社員」の割合が6%で、米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位レベル。
周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%、「やる気のない社員」はなんと70%に達しているという結果が明らかになっています。
では、会社へのエンゲージメントが高い」とはどういうことか?
それは、以下の12の質問に対して、「はい」と回答する割合が多いといえます。
Q2:仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている
Q3:職場で最も得意なことをする機会を毎日与えられている
Q4:この7日間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした
Q5:上司または職場の誰かが、自分をひとりの人間として気にかけてくれているようだ
Q6:職場の誰かが自分の成長を促してくれる
Q7:職場で自分の意見が尊重されているようだ
Q8:会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
Q9:職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている
Q10:職場に親友がいる
Q11:この6カ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた
Q12:この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった
新入社員に、上記の項目をどれだけ意識して接しているか?
上記の項目は、優秀な人であればあるほど、意識しているといえます。


優秀な人材のエンゲージメントを高めるためにあなたにできること

社員一人ひとり、ありていにいえば「あなた」が、社内の組織や制度を変えることは、そう簡単ではないでしょう。たとえあなたが、社長だったとしても。
ただ、部下たちに対して、エンゲージメントのモデルとなることは、あなたにも可能なはずです。
部下に対して…
- この7日間のうちに、よい仕事をしたと認めたり、褒めたり(Q4)
- ひとりの人間として気にかけたり(Q5)
- 部下の意見を頭ごなしに否定せず、尊重したり(Q7)
- 自分自身が真剣に質の高い仕事をしようとしていたり(Q9)
- 部下の進歩について話したり(Q11)
こうしたエンゲージメントを高めようとする努力に対して、周囲から強烈に反発されることはないはず。これらすべては、あなたの心がけ次第でできるものですよね。
優秀な人材を引き付ける組織を作る上で、上からの組織・制度改革を待つことなく、自分でできることをしていくこと。そうした努力が、ひいては自分自身にも、何らかの形で実を結ぶことになるといえます。

