『上級国民/下級国民』とマインドセット -3- ~「モテ/非モテ」による分断はグローバルな現象~

皆さま、日々ワクワクして、
過ごしていますか?

ワクワク目標達成研究室の森です。

今回は、2019年8月1日に発売された『上級国民/下級国民』から、「モテ/非モテ」による分断はグローバルな現象であるという点についてふれます。

 硬直型マインドセット/しなやかマインドセットの考え方をベースにしつつ、今後の社会の中で、私たちのあり方などを考えていきます。

女性の方が「不安」が小さく、幸福度が高いのは、「つながり」を作るのが上手だから

 前回の幸福度調査の結果、女性の幸福度は、大卒/非大卒関係なく、男性と比較して「生活満足度」「幸福感」が高いことにふれました。
 結果、女性は男性よりも全般的に幸福度が高い、ということになりそうです。

 この点については、『上級国民/下級国民』では、前回も触れた『日本の分断』を引用しつつ、「不安定性」の観点で考察しています。

 「不安定性」は、以下の3点で構成されます。

不安定性
①現在志向
 将来のために節約・努力するよりも、今の自分の人生を楽しむようにしている

②競争不安
 まごまごしていると、他人に追い越されそうな不安を感じる

③喪失不安
 うかうかしていると、自分がこれまで獲得したものを失ってしまいそうな不安を感じる

 現在志向は、まさに現在のことしか考えないので、逆を言えば将来は不安、ということになります。

 不安定性について、前回と同様「大卒/非大卒」「男性/女性」「若年/壮年」で調査した結果がこちら。

『上級国民/下級国民』より

三角形が大きいほうが「不安」ということになります。
結果として……

・壮年より、若年の方が不安が大きい

 これは、将来の不確実性が若い人の方が大きいからといえます。ポジティブ心理学の他の調査でも「年を取るにつれて幸福度が高まる」という結果が出ています。

・大卒より、非大卒の方が不安が大きい

 これは、それだけ職が安定しない傾向にある(大企業正社員でない)ので、さもありなんですね。

・男性は明らかに女性より「不安」が大きい

 ここでも、女性の方が「不安」が小さく、幸福度が高いという調査結果になります。
 なぜなのか?

 橘氏は結論として「女性の方が『つながり』を作るのが上手だから」という仮説を出します。たしかに、女性は「つながり」を作るのが、男性と比較して上手ですね。

なんか安易な結論だな。「つながり」があるから、「つながり」ゆえに生じる悩みや不幸が出てくるのではないか?
男性はそこで「その人間関係を断って、引きこもる」ほうにいきやすいのに対して、女性は「その人間関係を断って、別の人間関係を作る」ほうにいきやすいですよね。

「モテ/非モテ」による分断はグローバルな現象

 では、男性が女性よりも幸福でないのは、つながりを作るのが下手だからなのか?

 というより男性は、他の男性を「競争相手」とみなし、社会階層の中で、他の男を押しのけて上位に立とうとするのが、男性の幸福感を左右するのだ、というのが橘氏の(そしてほとんどの進化生物学者の)見解です。

 いわば、男性の幸福度は「階層帰属意識」がまずあって、上位階層に属して初めて、「生活満足度」「幸福感」が得られる、というわけです。

 そして男性は上位階層に属して「持てる」ことで、女性に「モテる」ことで幸福度が高まる、結果、「モテ/非モテ」で、「上級国民/下級国民」が分かれる、というわけです。

 「上級国民/下級国民」の分断の第二の要素は、「モテ/非モテ」であり、これは日本のみならず、少なくとも先進国ではグローバルに起こっているのだと橘氏は指摘します。

 「モテ」は、ビジネスでの「成功者」であって、「非モテ」はビジネスでの「失敗者(統計的にここに属しやすいのが非大卒)」になる。つまり、男性にとって、「非モテ」はビジネスと性愛(セックスと愛情)の両方において疎外されている、ということになる。

 とりわけ、「モテ」の男性はフェミニズムに理解を示して、具体的には「イクメン」になったりするけれど、「非モテ」はそもそも女性を憎んでいる(女性から疎外されていると思っている)ため、フェミニズム的な価値観や自由恋愛そのものを憎みがちになる。

 これが、アメリカなどの先進国で共通して起こっている現象なのだと、橘氏は指摘します。日本での「非モテ」は、アメリカでは「インセル」と呼ばれるそうです。

『上級国民/下級国民』より
ここでの「非モテ」が、ニュースで話題になるような犯罪(銃乱射、大量殺人など)を起こしやすい、というのは、橘氏のみならず、色々な人が言っているのだけど、どうなんだろうね?
否定はできないのかもしれませんが、かといって「非モテ」に対して過剰な恐怖感を抱くのはおかしい。
実際のところ、実際に犯罪を犯す割合はものすごく少ないことは、留意しておかないといけない。
余談ですが、幸福度の観点からいえば、自由恋愛が幸福度が高くて、お見合いなど自分で相手を選んだわけではない結婚が幸福度が低いかといえば、中長期的にみると、幸福度が逆転する傾向にあります。

男子劣化社会でいっそう排斥されるが、誰も関心を示さない「非モテ」

 加えて、橘氏があげている話ではないですが、『男子劣化社会』という本では、現在男性が「劣化」している、という話をしています。

  • 教育の中で、男子優位なもの(運動能力、活発さなど)の評価が下がり、女子優位なもの(文章読解能力など)の評価が上がっている
  • ゲームやオンラインポルノなどで、男性がリアルな人間関係を築けなくなっている
    (『男子劣化社会』はアメリカ人が書いた本ですが、「ソウショクダンシ」についてもふれています)

 個人的には、少なくとも日本では「持てる」男と「モテる」男の相関関係は、そこまで高くないのではないか、と思います。進化生物学に傾倒すると、この両者の相関関係を高く見ようとするバイアスが働きがちになると思うのです。
 第一「持てる」というのは「カネ・地位」だけではなく「イケメン」という要素も強いですよね。

 少なくとも日本では、「非モテ」には複数のパターンがあるといえます

「非モテ」のパターン
1.「カネ・地位」「イケメン」にかかわらず、そもそも女性に関心がない
(この場合、女性は二次元で問題ない、およびセックスをポルノや風俗で満たすケース両方)
2.「カネ・地位」」「イケメン」にかかわらず、女性にモテたいが女性にどう接したらいいかわからない
3.「カネ・地位」」「イケメン」にかかわらず、女性への要求水準が高すぎる
4.女性にモテたいが「カネ・地位」」「イケメン」のいずれか、または両方がなく、自信がない

 パターン1、2はいわゆる「草食男子」ということになるのでしょうか。個人的には、パターン1の幸福度が、パターン4の幸福度と比較して、どう変化するのかが気になります。

 パターン1は「階層帰属意識」は高いけれど、「生活満足度」「幸福感」が低くなるのでしょうか。それとも、「生活満足度」「幸福感」はそこまで低くならない!?

ま、橘氏が取り上げる「非モテ」は、基本パターン4だよな。
そうですね。ちなみに橘氏は、「非モテ」問題について、『矛盾社会序説』という本を引用しながら、捨て犬の保護施設(さまざまな社会課題のこと)にて、毛並みの明るい、あるいは小柄な犬(LGBTなどの「見えやすいマイノリティ)はすぐに引き取り手が現れる(多くの人がその課題に取り組もうとする)。しかし、大きくて黒い犬(非モテ)は、誰も関心を示さない。と指摘しています
非モテと、アメリカでのトランプ支持者である「プアホワイト」は、誰も関心を示さない、という点では同じだというのが、橘氏の指摘だな

次回予告

 次回は、マインドセットをしなやかにすることで、非モテ問題、および恋愛や結婚に関してどのような考え方、および行動を起こし得るようになるかを考えます。

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